人間心理のみで漫画一冊かけてしまう、ギャンブルの恐ろしさを描いた作品です

現在ギャンブル漫画を描かせたら右に出るものはない、福本伸行先生の出世作にしてヒット作、代表作です。


青年カイジは借金を負わされて、その負債を解消するためにギャンブルに手を出します。
この「ギャンブル」が痛快で、単なる今まで現実にあったようなゲームは出てきません。出てきても奇想天外な考えでルールをすり抜けようとします。
この漫画で登場するギャンブルは主に、限定ジャンケン、ビルとビルの間をを鋼鉄一本で渡る、カード、くじ引き、ちんころ、パチンコ、麻雀などです。(連載中なので今のところです)
このような修羅場をくぐりぬけて、最初はお人よしだったカイジが徐々に人間心理に長けて強くなっていきます。


この漫画で特筆すべきなのは、ジャンケン、くじ引きなどだれでも知ってる遊びをギャンブルにしたことです。今までギャンブル漫画にあった、ゲームのルールを知らなければ漫画が良くわからないという点もなるべく払拭していると思います。


漫画中の様々な人物がギャンブルを通して真剣に相手の心理を読もうとします。その読み合いの連続です。
この漫画は、人が強くなることを求めます。生きるために強いだけでなく、情報収集やそのよりよい活用、絡め手の利用。書いているうちにまるで孫子の兵法を思い出しました^^;


カイジは一連の連載漫画ですが、編があって、「賭博黙示録(赤)」、「賭博黙示録(青)」、「賭博破戒録」、「賭博墜天使」があります。
お勧めの読み方は、カイジが徐々に成長するところを読んで欲しいので、最初の巻からお勧めします。


ギャンブルの恐ろしさを知りたい貴方へ・・・
ホラーものよりぞっとするかもしれません。



『賭博黙示録 カイジ』 福本伸行 講談社