医療の現場を主題とした漫画です

TVドラマ化され、主題歌を歌う平井堅の「Life is ...」も大ヒットした、今も継続している漫画です。


主人公は永禄大学付属病院の研修医、斉藤英二郎。
エリート大学の研修医という形で様々な科(小児科、外科、精神科等)を経験するストーリーです。


医療がテーマで、なるべく現実を基に、漫画で問題提起をしようとした作品だと思います。医療の矛盾があるからヒットしたのかもしれません。


主人公は正義に、正当に医療に従事しようとするあまり医局や科で暴走します。結果は、主人公はなにもできず、自分の無力さをたびたび思い知ります。
大学医局の批判、(小説で名作の『白い巨塔』が似通ってます)、医療と医師とカネへの批判を行ってます。行ってますが、あまりに単純な、大人の大学医師=医局の朱に染まった悪い人、という論調に正直、うんざりします。
現実ある状態で、できることを行うのが医療に限らず大人の仕事だと思うのですが・・・。


現在13巻まで出ていて精神科編までありますが、主人公は成長するのでしょうか?あえてせず、矛盾だらけの世の中で生きる大人を、青年の目から見る漫画なのかも知れません。


評価ですが、、、私の見解では読後感が悪いです。
先ほど書いた通りほぼストーリーは主人公の暴走〜敗退で、読んでいて後味が悪いです。また、線のタッチが妙に細く、それが作品中読んでいて神経質な感じを受けます。
この作品は漫画で現実の医療の問題を突きつけることに成功したとは思います。



お品書き:『ブラックジャックによろしく』 佐藤秀峰 講談社