カリスマ扇動者としての小林よしのり考察


今回は思想研究・歴史実証・現実社会での行動において、20〜21世紀の日本をもはや代表する、第一線の行動家であり識者でもある小林よしのり先生を特集したいと思います。


今回述べるために以下留意点を申し上げます。
1.このBlogでは漫画家の先生の呼び名に必ず”先生”をつけておりますが、今回だけは除外します。
それは、小林よしのり先生の作品は世間や個人に対してあまりにも影響があります。
私が先生の作品の影響を著しく受けないよう、なるべく冷静に考え発言するために、あえて敬略しました。最初に謝ります。


2.このBlogのテーマは、”漫画”の紹介です。
ゴーマニズム宣言スペシャル(略 ゴー宣SP)は私は漫画と考えておりません。
(あとで理由を述べます)漫画に類するものとしてゴー宣スペシャルを取り上げます。


3.連載もののゴー宣と、ゴー宣スペシャルは分けて考えます。
理由は旬のニュースを小林の分析で述べる連載のゴー宣であり、まとまったひとつのテーマで一冊の本にして述べるゴー宣スペシャルとはタイトルは似ておりますが性質は全く別だからです。
今回はゴー宣SPを主題として取り上げます。


4.小林先生の他の作品、「東大一直線」(http://d.hatena.ne.jp/tao8/20060821)「おぼっちゃまくん」(http://d.hatena.ne.jp/tao8/20060903)は別のページで紹介しているのでご参照ください。


長々と留意点を書いてしまいましたが、その理由は心理的に一線を引いて論述しないと、私が小林先生に飲み込まれてしまうための用心です。


小林の思想は当初、あまり自分が意識するところなく左翼的論調からスタートしました。
しかし小林は自ら行動し、学び、考え、作品を発表することで、小林の思想は右翼化へと変化し、識者として逞しく成長する一連の作品を世に出しました。
それが「ゴーマニズム宣言スペシャル」です。
「脱正義論」等、初期のゴー宣SPがありますが、ここでは触れないことにします。それは小林の思想が安定した、「戦争論」が重要だからと私が思うからです。
その書は小林自身にとってプチ左翼から骨太の右翼への思想の一大転換地点(ターニングポイント)だからです。